森の左側は・・・間伐がきちっと行われている森です。
太陽光が十分差し込んでいるので下層部に草木が生き生きと成長し、山肌にしっかり根を張っています。
雨が時間をかけてゆっくり地面にしみこんで行き、ミネラル・栄養を十分蓄えた水が沢や川へと流れこむため微生物や小動物がしっかり育ちます。
上層部の杉の木は十分な光を受けて成長し、強い木になります。これが生きた森です。
かたや森の右側は間伐が行われていない森。 日差しがなく下草が生えない。 山肌がむき出しになっているため雨水が溜まることなく流れるので地面に栄養がなく生物が育ちません。
杉の木も込み合って成長せず細く、強度も弱く、木材としての価値はありません。これが死んだ森です。
森を生かすためにはまず間伐することが大切です。 そのためには私たちが木材(国産材)を使い、森林を管理・経営する山主さんに間伐に必要な収入を得てもらうことが必要なのです。
「植える→育てる→伐る→使う」という森林の循環が行われることによって、日本の森林が生きた森になり、生き物の生態系が維持され自然の環境が守られるのです。
私たちはそういう意味からも国産木材を使用した木造住宅を作り、再生していく仕事をしています。
ヒノキは心材に30%前後の水分を含んでいますが、比較的乾燥しやすいようです。
木材を生材(乾燥しない材)のまま使えば、乾燥していく過程で収縮がおき、寸法の狂いや割れを招きます。
よくボルトの緩みなどが問題になりますが、これなども乾燥が招いた結果です。
適度に乾燥することで(15%以下)腐朽菌の発生がおさえられます。かといって乾燥のしすぎも木材にとって好ましいことではありません。 今度は空気中の水分を吸い込んで寸法の狂いが生じるからです。
乾燥することで木材の強度がアップすることも立証されています。
乾燥技術も進んでいますが、高温や高圧をかけ短時間で乾燥させた材は、内部割れを起こしたり、極端に艶がなくなったり、強度が落ちたりします。
私たちは、木材の中低温乾燥をすることによって、強度と美しさを保った木材を使っています。